自販機離れ、メーカー苦肉の策

日本は約250万台が点在する「自動販売機大国」として知られるが、今飲料メーカー間の”陣取り合戦”が以前にも増して一層熾烈になっているそうだ。その背景にあるのは、消費者の「自販機離れ」だという。
それもそのはず。同じ缶コーヒーを買うにも近所のスーパーやドラッグストアなどの量販店に行けば100円以下で特売している日もあれば、コンビニでもポイントカードや電子マネーを使うと割引になることがある。にもかかわらず、自販機は基本的に
「定価」なので130円。手売りの店で安く買おうと考えるのは当然の消費者真理だ。
2014年の消費税も追い打ちをかけ、今や飲料販売全体に占める自販機ルートの販売比率は3割台まで落ち込むが、自販機の台数は減るどころか増え続けて飽和状態になっているという。
今街中の自販機を見ると、各メーカーの専用機に加え、いろいろなメーカーの売れ筋飲料が混在する”オールスター機”が増えたことに気づくだろう。これらは自販機台数を減らさずに、主力商品の相互販売で1本でも多く利益を取り戻そうとする飲料メーカーの苦肉の策だったのだ。
さらに、今年に入り”大型連合”の誕生が発表された。缶コーヒーブランドを数多く持ち、自販機売り上げ85%という驚異の数字を誇るダイドードリンコとキリンビバレッジの連携だ。今後、『ダイドーブレンド』『午後の紅茶』という両社の主力商品を同じ自販機で販売していくという。
ブランドの垣根を超えてシェア争いに突入した自販機。このまま利益追求の消耗戦が続き、消費者メリットを打ち出せなければ大手メーカーの自販機と言えども次々と街中から消えていくことになるかもしれない。とは言っても、ないと探し回ることもあるドリンクの自販機。完全になくなる、ということはそうそうないようにも思える。